子どもが生まれると、オムツやミルクだけでなく、衣類、離乳食、保育料などの支出が毎月増えていきます。しかし、「育児の月間費用はいくらが普通なのか」と調べても、年間費用や教育費まで含んだ数字が多く、自分の家計と比べにくいのが実情です。しかも、0歳と3歳では必要なものが違い、保育園の有無でも金額は大きく変わります。

我が家も3歳と1歳の年子を育てていますが、2人分の保育園費用や日用品が重なる一方、服や育児用品はおさがりで抑えられると実感しています。そこでこの記事では、0〜5歳の育児費用を年齢別のモデル家計で整理しました。単なる平均額ではなく、何にいくらかかるのかまで具体的に示します。さらに、保育園に通う場合の追加負担、年子家庭で増える費用、児童手当を含めた予算の立て方まで、共働き家庭の目線で具体的に解説します。

※この記事の金額は、公的制度の内容と一般的な購入価格を基にした家計モデルです。公的な「平均月額」ではありません。保育料、ミルクの有無、自治体の助成、家庭の買い方によって実際の金額は変わります。

育児の月間費用は子ども1人で約2万〜7万円が目安

0〜5歳の育児の月間費用は、保育料を除けば子ども1人あたり約2万〜4万円、0〜2歳の保育料を含めると約4万〜7万円を見ておくと家計を組みやすくなります。

ただし、すべての家庭に共通する平均額ではありません。育児費用は、次の4点で大きく変わります。

  • 完全母乳か、ミルクを使うか
  • 保育園を利用しているか
  • オムツが外れているか
  • 習い事や有料教材を利用しているか

特に差が大きいのは保育料です。0〜2歳児クラスでは、住民税非課税世帯などを除き、世帯の住民税額や自治体によって利用料が決まります。そのため、同じ1歳児でも、自宅保育なら月3万円前後、保育園を利用する家庭では月6万円を超えることがあります。

年齢保育料を除く目安主にかかる費用
0歳月2万〜4万円オムツ、ミルク、離乳食、衣類
1〜2歳月2.5万〜4万円食費、オムツ、衣類、日用品
3〜5歳月2.5万〜5万円食費、園の実費、衣類、習い事

家計を確認するときは、「世間の平均より高いか」ではなく、保育料を除いた日常費と、園・習い事などの家庭ごとに違う費用を分けて考えることが大切です。

0〜5歳の育児費用を年齢別にシミュレーション

ここからは、毎月発生しやすい費用を使ってモデル家計を作ります。大型のベビー用品や入園準備品など、一度だけ発生する費用は含めていません。

0歳は月約2万8,000円|ミルクの有無で差が出る

項目モデル金額
オムツ・おしりふき5,000円
ミルク・離乳食8,000円
衣類・肌着3,000円
衛生用品・消耗品3,000円
おもちゃ・絵本2,000円
外出・写真・その他7,000円
合計28,000円

0歳は、ミルクをどの程度使うかで月額が変わります。完全母乳ならミルク代を抑えられますが、完全ミルクでは粉ミルクや液体ミルク、哺乳瓶用品などが必要です。

また、ベビーベッド、抱っこひも、ベビーカー、チャイルドシートなどの初期費用は月額とは別に考えます。月による差を小さくしたい場合は、出産前後に購入した総額を12か月で割り、毎月の育児費として記録すると実態が見えやすくなります。

1〜2歳は月約3万3,000円+保育料|食費とオムツが重なる

項目モデル金額
食費・おやつ12,000円
オムツ・おしりふき5,000円
衣類・靴4,000円
日用品3,000円
おもちゃ・絵本3,000円
レジャー・その他6,000円
保育料を除く合計33,000円

1〜2歳は食べる量が増える一方、まだオムツ代も続きます。さらに保育園では、着替え、汚れ物袋、昼寝用品など、自宅用とは別に用意するものが増えます。

ここに0〜2歳児クラスの保育料が加わります。たとえば保育料が月3万円なら合計は約6万3,000円です。保育料の計算方法や年収別の目安は、保育園の費用は月いくら?0〜5歳・年収別の目安と実費で詳しく解説しています。

3〜5歳は月約3万7,000円|無償化後も実費は残る

項目モデル金額
食費・おやつ15,000円
園の給食費・教材費・行事費7,000円
衣類・靴5,000円
おもちゃ・絵本・教材3,000円
習い事0〜7,000円
レジャー・その他7,000円
合計37,000〜44,000円

3〜5歳児クラスでは、幼稚園、保育所、認定こども園などの利用料が無償化の対象です。ただし、給食費、通園費、行事費、教材費、写真代、延長保育料などは原則として残ります。

こども家庭庁によると、3〜5歳児クラスの利用料は無償化され、0〜2歳児クラスは住民税非課税世帯が対象です。認可外保育施設や預かり保育は、認定や上限額など条件が異なります。詳しくはこども家庭庁「幼児教育・保育の無償化」をご確認ください。

3歳と1歳の年子家庭では月いくらかかる?

3歳と1歳の年子を育てる我が家では、単純に「1人分×2」で計算しても実態と合いません。食費、オムツ、園の実費は2人分必要ですが、服、絵本、おもちゃ、ベビー用品は上の子のおさがりを使えるからです。

一方で、年子ならではの痛い出費もあります。下の子の入園と上の子の進級が重なる時期は、着替え、靴、通園用品、名前付け用品などを同時に購入します。また、2人ともオムツを使う時期は、セールで買っても消費が早く、「買い置きがあるのにすぐ次が必要」という状態になりがちです。

年子2人分のモデル家計

項目3歳1歳2人分
食費・おやつ15,000円12,000円27,000円
オムツ・日用品1,000円8,000円9,000円
衣類・靴5,000円2,000円7,000円
園の実費7,000円3,000円10,000円
遊び・教材・レジャー7,000円5,000円12,000円
保育料を除く合計35,000円30,000円65,000円

このモデルでは、保育料を除いて月6万5,000円です。1歳児の保育料が月3万円なら、2人で月9万5,000円になります。ただし、おさがりが使えない、延長保育が多い、習い事をしている場合はさらに増えます。

逆に、食費は大人の食事から取り分け、衣類や絵本を共有できれば、2人分が完全に2倍になるわけではありません。年子家庭では「共有できるもの」と「人数分必要なもの」を分けると、節約できる場所が見つかります。

入園・進級時に必要な費用は、保育園でお金がかかるもの一覧にまとめています。

児童手当を差し引くと家計負担はいくらになる?

育児費用を見るときは、支出だけでなく児童手当も含めて考えると、毎月の実質負担を把握しやすくなります。

現在の児童手当は、3歳未満が1人あたり月1万5,000円、3歳以上から高校生年代までは月1万円です。第3子以降は年齢にかかわらず月3万円ですが、人数の数え方には条件があります。支給は毎年偶数月に2か月分ずつです。最新条件はこども家庭庁「児童手当制度のご案内」で確認できます。

3歳と1歳の2人なら、児童手当は月額換算で合計2万5,000円です。先ほどのモデル家計が保育料込みで月9万5,000円なら、手当を育児費に充てた場合の実質負担は月7万円となります。

内容月額換算
年子2人の育児費用モデル95,000円
児童手当(3歳+1歳)-25,000円
実質負担の目安70,000円

ただし、児童手当を全額貯金する家庭では、毎月の家計から9万5,000円を用意する必要があります。「手当を支出から差し引くか」「教育費として貯めるか」を夫婦で決め、家計簿の計算方法を統一しておきましょう。

育児費用を正確に出す簡単な計算方法

育児費用だけを細かく記録しようとすると長続きしません。我が家のような共働き家庭では、次の5項目だけに分ける方が現実的です。

  1. 食費・おやつ
  2. オムツ・日用品
  3. 保育園・教育
  4. 衣類・靴
  5. 遊び・レジャー

まず1か月だけ、子どものために追加で払った金額を記録します。家族全員で食べる米や光熱費まで厳密に按分する必要はありません。子ども用の食品、園の引き落とし、オムツ、衣類など、判別しやすい支出だけで十分です。

次に、入園用品、誕生日、季節の衣類などの臨時支出を12で割って加えます。たとえば年間6万円の臨時支出なら、月5,000円を積み立てれば急な出費に慌てにくくなります。

育児費用を抑えるなら「子どもに使うお金」から削らない

育児費用が高いと感じても、食費や必要な日用品を細かく削ると、手間とストレスが増えます。先に見直したいのは、買い方と重複です。

オムツは最安値よりサイズアップを優先する

箱買いは1枚あたりの価格を抑えられます。しかし、サイズアップ直前に買いすぎると使い切れません。年子の場合は下の子に回せることもありますが、体格やメーカーの相性が違うため、確実に使える量だけ買う方が結果的に無駄を減らせます。

服は上の子のおさがり前提で買いすぎない

年子は服を共有しやすい一方、季節とサイズがずれることもあります。上の子の服を保管するときは、サイズと季節で袋を分けておくと、下の子用に同じ服を買ってしまう失敗を防げます。ただし、靴や劣化した安全用品は無理に使い回しません。

教材やおもちゃは目的が重なるものを増やさない

絵本、知育玩具、通信教材を別々に買うと、似た目的の商品が増えます。まず「言葉」「生活習慣」「ひらがな」など、今の悩みを1つ決めて選ぶと無駄が減ります。

我が家のように3歳と1歳がいる場合、上の子向けの教材を下の子も後から使える点は年子のメリットです。通信教材を検討する場合は、料金だけでなく兄弟で使い回せる教材と、個別購入が必要なものを確認しましょう。実際の使いやすさや合わなかった点は、こどもちゃれんじの口コミは本当?年子家庭の本音レビューでまとめています。

固定費は育児費と分けて見直す

スマホ、保険、使っていないサブスクなどを月5,000円下げられれば、年間6万円の余裕が生まれます。食費やオムツ代を毎日少しずつ削るより、固定費を一度見直す方が負担は小さくなります。

育休中で収入そのものが減っている場合は、節約だけで解決しないこともあります。給付金や復職後の保育料まで含めた対策は、育休中にお金が足りないときの家計管理をご覧ください。

育児の月間費用についてよくある質問

育児の月間費用は平均いくらですか?

0〜5歳では、保育料を除いて月2万〜5万円ほどを家計モデルの目安にできます。ただし、これは公的な平均月額ではありません。特に0〜2歳の保育料、ミルク、オムツ、習い事の有無で差が出ます。

0歳で一番お金がかかるものは何ですか?

毎月の費用ではミルクとオムツが大きくなりやすいです。一方、出産前後にはチャイルドシート、ベビーカー、抱っこひもなどの初期費用が重なります。毎月の生活費と初期費用は分けて計算しましょう。

3歳になれば保育園費用はゼロになりますか?

利用料が無償化の対象になっても、給食費、行事費、教材費、延長保育料などは残ります。また、無償化は実年齢ではなく「3歳児クラス」など利用施設の区分が関係するため、園や自治体に確認してください。

子ども2人なら育児費用も2倍ですか?

食費、オムツ、保育料は人数に応じて増えます。しかし、服、絵本、おもちゃ、ベビー用品は共有できるため、すべてが2倍になるわけではありません。ただし、入園と進級が重なる月は臨時支出が増えます。

児童手当は育児費用から引いてもいいですか?

家計の管理方法として差し引いても問題ありません。ただし、全額を教育費として貯める場合は、児童手当を除かずに毎月の必要額を計算します。夫婦で使い道を決めることが重要です。

まとめ|育児費用は保育料と日常費を分けて考える

0〜5歳の育児の月間費用は、保育料を除けば子ども1人あたり月2万〜5万円ほどをモデル家計の目安にできます。さらに0〜2歳児クラスの保育料が加わると、月4万〜7万円を超える家庭もあります。

また、3歳から利用料が無償化されても、給食費や行事費などがゼロになるわけではありません。年子家庭では、食費やオムツは2人分必要ですが、服や育児用品は共有できます。

まずは1か月だけ、食費、日用品、保育園、衣類、遊びの5項目に分けて記録してください。そのうえで臨時支出を月割りし、児童手当を使うか貯めるかまで決めれば、自分の家庭に必要な月額が見えてきます。